2007年11月7日水曜日

多汗症の汗がでるエクリン汗腺の働き

多汗症とは、
唇と性器以外の人間の体全体に分布しているエクリン汗腺からでる汗が、
異常に放出される状態をいいます。

多汗症の原因となるエクリン汗腺からでる汗は、
そもそも何をしている汗腺なのかというと、体温調節のためにだされる汗です。
体温調節のためにでる汗は、「温熱性発汗」と呼ばれます。

その他、皆さんも経験があると思いますが、
辛いものを食べた時や精神的に緊張した状態などでも、
エクリン汗腺から汗が放出されます。
エクリン汗腺からでる汗は、わきがの臭いの原因となるアポクリン汗腺からでる汗とは
違った種類の汗なのです。
緊張時などにでる汗は、「精神性発汗」と呼ばれます。

エクリン汗腺からでる汗は、能動汗腺の数や活動状態で決定されます。
能動汗腺は幼稚園入学まで位の生活環境によって決まってしまいます。
しかし、能動汗腺の数が多くても普段汗をかく期会が少ない現代人の場合には、
能動汗腺の機能が低下してしまっているといわれています。

いわゆる汗っかき=多汗症と思いがちですが、
汗っかきの人が多汗症というわけではなく、体温調整のために汗がでること自体は
よいことであり、自然で正常な状態なのです。

べたついた悪いあせではなく、良い汗をかくのは大いによいことなんですね。
逆に能動汗腺の機能が低下して汗をかきにくくなると、
体臭のいやな臭いやわきがの臭いを助長してしまう、悪い汗がでてしまうこととなります。

良い汗・悪い汗とはどんな汗?

運動する時などに良い汗をかきましょうとよくいいますが、
この良い汗とはいったいどういった汗を指すのでしょう?
「汗にも種類があるのか?」
と思ってしまいますよね。

実は、汗にも種類があって、運動した時にでる汗は、
人体の全身にあるエクリン汗腺から発汗します。

体温調節のためにエクリン汗腺からでる汗は、本来ならにおいはしない汗です。
エクリン汗腺からでるよい汗は、わずかな塩分を含んだ水分で、
肌を弱酸性に保つ働きをし、雑菌の繁殖を抑制してくれます。

一方、べたべたした悪い汗とは、純粋な水分の他、ミネラル分まで汗として
排出してしまっている汗です。
汗腺の働きが低下してしまうと、ミネラル分まで放出してしまいます。
べたついた汗は皮膚の表面をアルカリ性にするため、雑菌の繁殖を促してしまい、
体臭やいやな汗のにおいの原因となってしまいます。

多汗症の原因のひとつである精神的な発汗も、
ミネラル分を含んだべたついた汗が手足などからでます。

現代人は冷房完備された部屋で過ごすことが多く、
この汗腺の働きが弱くなっていると言われています。
また、運動不足も汗腺の機能低下の大きな原因のひとつです。
良い汗をかくためには、適度な運動を行ったりすることや過度な冷房を
行わないことがとても重要なことです。

現代人が便利だと思っている生活環境の改善や、現代人に足りない適度な運動、
また、食生活の改善などは、なにもわきがや多汗症だけではなく、
健康全般に寄与することですから、可能な限りぜひ実践するようにしましょう。

多汗症がわきがの原因?

多汗症がわきがの原因だと思われている方も多いと思います。
あるいは逆にわきがが多汗症の原因だと思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。


多汗症とわきがには微妙な関係がありますが、
お互いにどちらからも直接的な原因にはなりません。

しかし、そう思われているのにも無理はなく、
多汗症の人がわきがであるケースは多いとされています。

そもそも多汗症は読んで字のごとく、汗が多い症状を指しますが、
その汗はほとんど臭いがなく、さらさらしたエクリン汗腺からの発汗量の多さです。

わきがの場合は、アポクリン汗腺からでる汗に臭いの原因があり、
アポクリン汗腺からでる汗や皮脂線からの分泌物がわきがの臭いの原因となります。
ですので、多汗症であってもアポクリン汗腺からの発汗が少なければ、
わきがの臭いはほとんどしないと言ってよいわけです。

でも、多汗症でありエクリン汗腺からの汗の量も多く、
アポクリン汗腺からの汗の量も多ければ、エクリン汗腺からの汗がアポクリン汗腺からの
汗を拡散してしまうため、わきがの臭いを助長してしまうことになってしまいます。

このように関係がないとは言えないわきがと多汗症ですが、
欧米ではわきがという言葉は日本のようになく、
どちらかと言えば多汗症を気にするそうで、
手術も多汗症のためということが多いそうです。考え方の違いとはいえ不思議な話ですね。